ポエム
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顫動する秋
ヘッドフォンのコードを引きちぎって
永遠の音楽のなかで眠ろう
死んだ蛙の浮かんだ夜空は
あまりに生臭くて。

みんなは僕を、たわしだと思っている
だからあなたも、味方のふりして。
だからあの子も、優しい顔して。

こんな秋の宵は、濃いココアでも温めて飲もう。
窓から見える夜空に、中指を立てながら。

今まで飲み込んできた、
怒り、痛み、叫び。
僕が僕であるために飲み込んできた、
いがぐり。
そのすべてが喉元で詰まって。

古時計が十二時を告げるチャイムを鳴らしたとき
僕の喉から、やまびこのような嗚咽が漏れた。
23/08/04 02:50更新 / たろう



談話室



■作者メッセージ
味方だと思っていたあなたは。優しく振る舞ってくれているあの子は。そんないがぐりみたいな気持ちを、飲み込んで、飲み込んで。

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