ゴミステーションで
水色の捨て金魚を拾った
可愛がってください
という手紙が添えてあった
水槽も金魚鉢もないから
洗濯槽で飼う
上から覗き込むと
金魚は驚いたように
奥深くに潜ってしまう
それでも餌を与えるたび
水面に上がってきて
綺麗な水色を見せてくれる
ドラム式にしなくてよかったと思う
洗濯機が使えなくなったので
バスに乗り
コインランドリーに通う
不便になったけれど
ランドリーはいつも
良い匂いがした
教会の前を通る
讃美歌が聞こえる
音楽の時間に覚えた歌詞とは
少し違う気がする