ポエム
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ハミング


珍しい、わたしたち
口腔の匂いをさせながら
風の端っこ
挨拶をする
水平線の輪郭を越えて
乾燥した皮膚の入口と
遊園地の車線変更
家族のことになると
嘘をつく癖が
わたしたちにはあるから
間違えが無いように
指で数を数えて
新しく話し言葉を作った
春の草花を積んだ飛行船が
陥落した都市の上空に
ゆっくりと差し掛かった時
前傾姿勢のハミングで
懐かしい地面へと滑空していく
校庭の片隅に埋められた
平方根の傍らで
わたしたちが語っていたのは
愛の記憶だった気がする

24/02/15 07:00更新 / たけだたもつ



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