ポエム
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無人駅
じゃあ、ここで、と
出張の帰りに送ってもらったのは
田舎の淋しい駅だった
上りの列車は発車したばかりで
あと小一時間ほど
待たなければならなかった
他に誰もいないホームには
クリスマスに向けて
動物や木をかたどった
イルミネーションが飾られていて
それが余計に淋しさを増していた
暫くして、犬を看取った、と
妻から連絡があった
八年飼っていた犬だった
独立心が強く賢い犬だった
僕よりずっと妻になついていた
無人駅なのに
何もしてあげられなかった
23/11/29 07:13更新 /
たけだたもつ
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