ポエム
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歯形
パンを一口かじる
柔らかくて美味しいので
生きた心地がしない
少年が救急車の真似をして
変電所の方へと走っていく
その距離と速度の先に
助けなければならない人がいるのだ
救急車に乗らなくても
人を助けることができる
そしてどんな手段を使っても
助けられない人がいる
いつか私も知ってしまった
パンの歯形がこのまま化石になっても
それは私の生きた証とは程遠い
うっかり足を滑らせて
パンの中へと落ちていく
23/11/19 08:04更新 /
たけだたもつ
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