ポエム
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悪意について
僕らは悪意を忌み嫌う
それはある種の道徳観故だ。

しかし今や一つの悪意が
幾千、幾万の正義という名の暴力にもなって跳ね返ってくる時代だ。

ある人が悪意に対し批判を行う時
幾多もの同志が同様の正義による犯行を行なっているとは
考えもしない。

結果、その人がその悪意によって
受けるべき罰を受けることになったのだろうか。
それともそれ以上の罰を受けることになったのだろうか。

果たしてその数多の正義が正しかったと言える
結末になったのだろうか。

逆に問うことができる
僕らは個人個人それほど清廉潔白に生きてこれたのか
意識していないだけで
悪意がないだけで
胸を張れるほどのこれまでだったのか

何が正しいかわからない
だったら何が正しいわからないからこそ
僕らのすべきことを
感情に直結せずにもう少し思慮深く
想像力をもって生きていかなければならない



20/08/21 23:13更新 / 流れる月



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