ポエム
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川に来る
気がつけば
川を見ている
なぜだろう
胸が苦しくなると
川を見に来る
空気が不透明になると
川に来る

八幡宮の石灯籠
腰掛けて杜を眺め
光の足りない空を眺め
また歩き出して
川に向かう
苛立ちの相手は自分
そんなことわかってる

大昔からこの地を流れ
たくさんの鯉が棲む川
鴨もアオサギもやってくる
いつの世か人々が橋をかけ
流れに沿って柵を作った
ほら風に蝶々が渡る
川はただ流れ続ける

気がつけば
川に来ている
取るに足りない人間の
胸につかえているものを
そっと川面に投げて
流れに浮かべて
見ている
23/06/12 09:58更新 / せつ



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