火
吸って吐いてを数えていたら
歳の数のところまできた
何もないまま終わりそうだな
せめて火ぐらい見ておこうかな
擦って点けて眺めていたら
ぼんやり映る懐かしい場面
いつかの今日もこんな火を見た
ケーキよりロウソクより
一番上で堂々と立つ火
でも一番先に消される火
「ひとつふえたぜ」大きな一息で消した
大人を夢見た 高らかに過ぎた一日
「ひとつふえちゃった」小さなため息で消えた
大人ってなんだった 密やかに迎えた一日
振り返れば貰ってばかり
祝いの歌も聴いてばかり
主役はいつも自分ばかり
ああそうだ 思い出した
一年 一度 その日のため
燃ゆる火を誰かに灯せるような
一刻 一瞬 それだけのため
刹那の火に思い巡らせるような
その後で手をたたけるような
そんな大人を夢見ていたんだ
歳の数のところまできた
何もないまま終わりそうだな
せめて火ぐらい見ておこうかな
擦って点けて眺めていたら
ぼんやり映る懐かしい場面
いつかの今日もこんな火を見た
ケーキよりロウソクより
一番上で堂々と立つ火
でも一番先に消される火
「ひとつふえたぜ」大きな一息で消した
大人を夢見た 高らかに過ぎた一日
「ひとつふえちゃった」小さなため息で消えた
大人ってなんだった 密やかに迎えた一日
振り返れば貰ってばかり
祝いの歌も聴いてばかり
主役はいつも自分ばかり
ああそうだ 思い出した
一年 一度 その日のため
燃ゆる火を誰かに灯せるような
一刻 一瞬 それだけのため
刹那の火に思い巡らせるような
その後で手をたたけるような
そんな大人を夢見ていたんだ