薄いアルバムの余白
作れなかった思い出
残された存在証明は
絶えず鼓動を続けること

君の温度を呼び覚ます
冬へと移り変わる空気
越えられずに凍りつけば
僕は何ひとつ遺せない

消えかける晩年の火
風に吹かれて終わるなら
最後は君の息がよかった

数撃てば当たると外し続け
気づけばこれが最後の弾
誓いと禁忌 天秤にかけて
どちらを破るか 選択の時

どうせ跡を濁したって
僕はどこにも遺らない
運命が逆さまだったなら
すすり泣く声 震えた筆跡に
僕の名前があったのかな

忘れられる晩年の火
雨に打たれて終わるなら
最後は君の涙がよかった