落としもの
前を向いて生きるという建前
足元を見たくないという本音
愛を乞う手に裾を掴まれ
一瞥も与えず振りほどく
差し伸べる手は他にある
良い人がきっと他にいる
誰かが膝をついている隙に
追い越していく 一足先に
どんなときも歩みを止めず
何が起きても脇目も振らず
我先に急ぎ続けるほどに
目指していた理想の人が
遠ざかっていく姿がある
避けて通ったはずの人に
重なっていく自分がある
掃かれてしまえ 吹かれてしまえ
いけない言葉を蓄えすぎて
いつしか突き出た喉仏
やましさ を やさしさ に
偽る痛みも感じなくなり
子供の時の真白な気持ち
拾い直せないところまで
落としてしまった自分がいる
後戻りできないところまで
堕ちてしまった自分がいる
足元を見たくないという本音
愛を乞う手に裾を掴まれ
一瞥も与えず振りほどく
差し伸べる手は他にある
良い人がきっと他にいる
誰かが膝をついている隙に
追い越していく 一足先に
どんなときも歩みを止めず
何が起きても脇目も振らず
我先に急ぎ続けるほどに
目指していた理想の人が
遠ざかっていく姿がある
避けて通ったはずの人に
重なっていく自分がある
掃かれてしまえ 吹かれてしまえ
いけない言葉を蓄えすぎて
いつしか突き出た喉仏
やましさ を やさしさ に
偽る痛みも感じなくなり
子供の時の真白な気持ち
拾い直せないところまで
落としてしまった自分がいる
後戻りできないところまで
堕ちてしまった自分がいる