夏と水
コップに一杯注がれて
欲する体を通っていく
六割が水の人間たちの
七月に垂れる汗となる
竹の上を下っていって
細い麺を滑らせていく
持ち方覚えたばかりの箸で
初めて麺をつかめた子ども
ひしゃくで一杯すくわれて
アスファルトから熱を奪う
昨日までの雨水だって
風物詩に早変わりできる
飲んで触れて浴びて浸かって
誰にも気づかれないうちに
拭かれて乾いて流れて去って
色はひとつも使わないで
たくさんの夏を彩っていった
欲する体を通っていく
六割が水の人間たちの
七月に垂れる汗となる
竹の上を下っていって
細い麺を滑らせていく
持ち方覚えたばかりの箸で
初めて麺をつかめた子ども
ひしゃくで一杯すくわれて
アスファルトから熱を奪う
昨日までの雨水だって
風物詩に早変わりできる
飲んで触れて浴びて浸かって
誰にも気づかれないうちに
拭かれて乾いて流れて去って
色はひとつも使わないで
たくさんの夏を彩っていった