共鳴
気づけばもう午後四時過ぎ
また倒れた僕と自転車
そっちが僕を起こしてよ
そう思いつつハンドルを握り
一緒に立って よし今度こそ
気づけばズボンの膝は破けて
息が合わない僕と自転車
早く僕に乗ってみせてよ
そう思われても真っ直ぐ漕けず
一緒に倒れて ああまたしても
経験値響く午後四時過ぎ
吹奏楽部の半端な和音
野球男児の大きな打音
目標を持って空気を揺らす
夢見る音が聞こえていた
いつの日か美しい旋律を
フェンスを越えていく球を
奏でるように 飛ばせるように
顔も名前も音の出どころも
わからないまま祈っていた
そして僕も鳴らせていたかな
怖くてブレーキをかけた時
バランスを崩して倒れた時
タイヤがカラカラ回った時
そこには僕も響いていたかな
それを誰かが聞いてくれたかな
一人くらいは祈ってくれたかな
顔も名前も音の出どころも
わからないまま僕を 自転車を
何度も音を立てた末に
軽快に乗りこなせるのなら
一度も音を上げないで
幾度となく立ち上がれる
そう信じつつサドルに座り
ペダルに足かけ よし今度こそ
また倒れた僕と自転車
そっちが僕を起こしてよ
そう思いつつハンドルを握り
一緒に立って よし今度こそ
気づけばズボンの膝は破けて
息が合わない僕と自転車
早く僕に乗ってみせてよ
そう思われても真っ直ぐ漕けず
一緒に倒れて ああまたしても
経験値響く午後四時過ぎ
吹奏楽部の半端な和音
野球男児の大きな打音
目標を持って空気を揺らす
夢見る音が聞こえていた
いつの日か美しい旋律を
フェンスを越えていく球を
奏でるように 飛ばせるように
顔も名前も音の出どころも
わからないまま祈っていた
そして僕も鳴らせていたかな
怖くてブレーキをかけた時
バランスを崩して倒れた時
タイヤがカラカラ回った時
そこには僕も響いていたかな
それを誰かが聞いてくれたかな
一人くらいは祈ってくれたかな
顔も名前も音の出どころも
わからないまま僕を 自転車を
何度も音を立てた末に
軽快に乗りこなせるのなら
一度も音を上げないで
幾度となく立ち上がれる
そう信じつつサドルに座り
ペダルに足かけ よし今度こそ