とある街 V 乾いたブリキ人形
鈍色の大時計が三度打たれると
大勢のブリキ人形が波になって
たんぽぽの洞窟を通りすぎる
ツルハシ片手に
濁った湖の裏で
真四角に水を切り出す
血の一滴がにじまないように
一片も欠けないように
何度も何度も水に刺したツルハシは錆び
交差する隊列の体の軋む音が洞窟を埋めた
運ぶうちに水は蒸発して欠けていく
散乱した壊れモノが花をちぎり泣く
鈍色の大時計が四度打たれると
大勢のブリキ人形は波となって
れんげの帰り道を通りすぎる
ツルハシ片手に
大勢のブリキ人形が波になって
たんぽぽの洞窟を通りすぎる
ツルハシ片手に
濁った湖の裏で
真四角に水を切り出す
血の一滴がにじまないように
一片も欠けないように
何度も何度も水に刺したツルハシは錆び
交差する隊列の体の軋む音が洞窟を埋めた
運ぶうちに水は蒸発して欠けていく
散乱した壊れモノが花をちぎり泣く
鈍色の大時計が四度打たれると
大勢のブリキ人形は波となって
れんげの帰り道を通りすぎる
ツルハシ片手に