ポエム
[TOP]
それだけでもう夜?
緩慢に青春は終わっていった。過ぎる瞬間を見ようとして、君は穴の中に落ちていった。日の届かない場所、そこは大人になるのを拒んだ子どもたちの隠れ場。
彼らからは太陽の匂いがする。そして彼ら自身、それが永遠になくならないことを理解している。

でもぼくは理解を拒んでしまう。
旅に出るのにぼくの許可なんて要らないのに、君はなぜが執拗にそれを求めたね。

うん、本当に怖かったのは自分じゃない。
だからやっぱり、あなたの子は産めないの。

それもそれ、だから
光あれ。

そしてここはどこなのだろうか?汚れたエプロンが恥じらいの中に沈んでいく。
私は顔を伏せた。だってこの顔は見られていいものじゃないから。
だって私は邪魔をしてしまうから。

男は必死に手を伸ばすが、銃弾が太ももを貫く。
その子はヘルメットをしっかり被っていた。目の中には不透明な夜明けがいっぱい用意されていた。「私、お酒飲めないんだ」
夜をしっかり見ておけば良かったってきっといつか後悔する、わかっていたのに。

ベルトコンベアーに運ばれて責任がぼくの元に届く。改札に説明書が詰まったせいで電車が止まり、君は今夜帰れないとぼくに電話する。でもぼくのスマホは君のカバンの中にあって通じない。だからとりあえず、ぼくたちの歳まで生きれなかった人たちのことを考える。そして嫌気がさして、でもまた考える。
これが夜の定義。相対的で、不誠実で。
声を出せなかったから出会えた。現実逃避を装ってあなたを好きになる。
22/01/17 23:30更新 / Laurie Birds



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c