ポエム
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わたしはまだ死にたくありません。けれどこれまでずっと子どもたちに全く構ってやらず、彼らが抱えてる痛みに触れようともしませんでした。
自分に都合の良い言葉をかけるのは簡単です。だけれど絶対に触れられない領域というのはあって、それらを責任の一言で負ってしまえるほどその一言は万能なんだろうかと思うのです。彼らは、たぶん、わたしを許さないでしょう。それが罰だと受け入れているからこんなことを言ってるんじゃないんです。
何を求めているんでしょうか?

温もり、あなたがそばにいなかったこと

娘が産まれた時、罪深いことを考えてしまった。そしてそれはわたし自身を抜け殻にして、娘の目を不透明にした。壁に顔を貼り付け、一体となる。匂いの染み込んだ壁紙。

何を祈るつもりなの?取り戻せると思ってるの?あなたの罪を軽くすること?あなたの罰をより有益なものにしてくれるように?
わからない。取り戻せないことをいつまでもうじうじと考えるのはそんなに悪いことなのですか?

彼らがわたしを見るその目を見るためにわたしは産まれてきたんじゃない。けれどこうならなかった今を想像することは新たな罪ではないのか?受け入れれば良いとあなたは言った。それがあなたの計画の一部であれ、わたしは自らを特別だと誤解したことでその償いをしているのであれ、わたしが彼らの父親であることは変わらないのですよ。
それなのになぜ、その唯一の真実よりもわたしに最善の選択をさせることにこだわるのですか?

わたしは笑おうとしてなどいません。わたしの幸せ?でもそれで彼らの腹は満たされるのですか?
それよりもわたしの嗚咽の方が良いのでしょ?
22/01/28 22:20更新 / Laurie Birds



談話室



■作者メッセージ
排他的な詩を書こうと必死なんです。まだ夜も明けそうもない時間に川を見に行ったことはありますか?そこで感じることが人生の全てだと10代の頃に悟ったのをよく覚えています。猫の死体があったこともありました。わたしはあまり驚きもせず、じっと見ていました。しばらく通いさえしました。けれど川はわたしにも猫にも全く関心を示そうとはしませんでした。少し軽蔑を覚えました。けれど悟ったことに揺らぎはありませんでした。軽蔑が足りなかっただけかもしれません。でも軽減があったからこそかもしれません。

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