ポエム
[TOP]
トムソーヤー
春は歯車。大きな歯車だ。でも誰も油を差していない。

気がついた時にもう何年も連絡をとっていない。

子供たちが駆けているのはわかるけど、放っておいたらみんなして春を殺してしまうだろう。君はそれを自然だと言った。なら大人になるってのは一体どの位置にあるんだい?とぼくは聞いた。
それは望むか望まないかなのと君。
君は病院の前でプラカードを掲げているあの連中に何か言われたんだろ。そしてたぶんぼくの態度もその中に加担してしまったんだろ。


天国からのおこぼれで1つの国ができて、本当は命ができる理由はいくつもあって、ぼくと君はチャウシェスクとエレナが処刑されるところを見ならが手を繋いでいた。風はめまいで吃音になった。銃よりもナイフよ、と君の口が動いた。余計な音は必要ない。時折通る車の音だけで法律を作ればいい。

下水道に伸びた工場は見学可能だよ。でももちろん無料じゃない。銃?そんなもの要らない。ぼくらには武器なんて必要ないんだ、わかる?でも非暴力主義なんかじゃないよ。ぼくらは血の気が盛んで、常に飢えてる。でもコントロールするために胸を張れる努力をしてる。コントロールっていうのはそれを最小にとどめたり、都合の良いように手中に収めるって意味じゃない。決して別の名詞を与えないってことなんだ。ぼくらは名詞を捨ててすらいいと思っているんだよ?

それで一体君は彼らに何を払ったんだい?
欠けた瞬間には気付けない。
僕らが産まれてくる前のどこかで春が欠けた1年があったとしたら、それのせいで何かが生じてしまっているはずだ。気がついた時にもう何年も連絡をとっていない。

ぼくと君を呼び止めたあの人との出会いがその影響によるものだったら?
でもあの人は死んだみたいだよ。
22/01/05 19:01更新 / Laurie Birds



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c