ポエム
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独りと空耳

雨音が聞こえた。
それは、気のせいだった。

沢山の話し声が聞こえた。
それは、気のせいだった。

タイピングの音が聞こえた。
それは、気のせいだった。

嘲笑う声が聞こえた。
それは、気のせいだった。

電話の呼出音が聞こえた。
それは、気のせいだった。

私の名を呼ぶ怒声が聞こえた。
それは、気のせいだった。

目覚ましのアラーム音が聞こえた。
それは、気のせいだった。

「消えたい」という声が聞こえた。
これは、気のせいではなかった。

21/08/11 03:36更新 / 夕顔



談話室



■作者メッセージ
聞こえないはずのものに、苛まれる日々。

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