ポエム
[TOP]
女々しさと儚さ
君がいなくなることなんか
はじめから分かりきってたのに

君が戻ってこないことなんか
想像に容易かったのに

目を逸らし続けてたんだ
だから
ふと目が合った時
目の前は透明に濁って
俯いたんだ

君と一緒に居れるなんて
考えもしなかったから

君と先を話せるなんて
思いもよらなかったから

夢心地に浸ってたんだ
だから
ふと目が覚めた時
現の生ぬるい感覚に
沈んだんだ

君の存在で
乗り越えた夜を
君の存在で
鼻を詰まらせた夜を
有耶無耶にしたくて

もう僕のことなんか
どこにもない君の笑顔に
全部が君と関連づいた
鎖だらけの僕が
ため息と揺らぐ眼差しを
君に届かない程度に

なぁ良い奴だと思わないか
別れ話も甘んじて受け入れて
干渉もせず
自分の道を生きた
どこかで一つ
忘れ物をしたら
道を間違えたら
君は自分を責めるんじゃないかって
君が後悔すれば
どんな形でも自分を憂いだら
そんなに嬉しいことはないだろう
でも全部丸く収めといた
恩だと受け取ってほしいな

この気持ちは
どこへやったらいいのか
期待の散るところに
未来の失せた行き止まりに

約束って
全部本気で叶える気でいたけど
全部君が必要らしくて
言の葉一つも伝えられない

世界の混乱を
運命の分かれ道を
青春の激震を
一緒に生きたから
その先の
二人の流れの見えた海で
遊びたかったんだよ

もう一回だけ
世界旅行の話をして
もう一回だけ
数学のテストで勝負をして
もう一回だけ
雨の日に戻って
もう一回だけ
辻褄を合わせて
もう一回だけ
君の手紙で泣かせてほしい

生きる道標が蜃気楼だったから
23/08/12 00:52更新 / U.S.



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c