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ちっぽけな機械
ちっぽけな機械から溢れる様々な言葉
怒り不満、いつまでも変わらない世界
そんな世界を見て、いつの間にか自分の心に棘が刺さった様な気がした。

何もかもに目をつむりたくなり、おれはちっぽけな世界を閉じた。
偶然つながった出逢いを消していく。
消して消して消しまくって、それでも心の棘は取れなかった。

自分ではどうにもならない感情
最後に辿り着いたのは、昔一緒に遊び語らいした仲間だった。

何年も話してなかったのに、何も変わらず語れる兄貴。
悲しい感情を持ち前の明るさで、吹き飛ばしていく姉さん。
悲しみを分かち合い、それでも前へ進むよう背中を押してくれる相方。
今では、それぞれの居場所にいる仲間たちの強さや優しさに触れ
心に刺さった棘が抜け、だんだんと丸くなっていくような気がした。

そんな大切な仲間と話せたのも、このちっぽけな機械のおかげだった。
きっとまた、この手の中にある機械に振り回されることもあるだろう。
知らぬ間に誰かの心に棘をさしてしまうかもしれない。
自分で消した出逢いに後悔がないわけではない。
今はただ、もう少し仲間の近くで羽を休ませよう。
また馬鹿みたいにくだらない話で、笑いあえるように。
20/07/28 03:19更新 / かづき



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