兎跳ねた
月見て跳ねた

月の光をスポットライトに
跳ねるや　跳ねる
あちらこちらから　次々と
にぎやかな音であふれかえってる

兎　兎
どうして　そんなに跳ねるのか

昔　昔の　その昔
銀月の光のロードを渡ってね
この地上に降りたった
銀月の光　夜が創りだす奇跡の光

月の世界へと帰りそびれた　兎たち
月夜の晩は月の世界が恋しくて
いつしか月に帰ることだけ夢に見続け
月に届きますようにと跳ねている

兎　兎
届かぬ想いを心に抱いて
月光さしこむ夜は
月夜のステップ踏んでいる

■作者メッセージ
10月29日は「十三夜」ということで、童話ちっくに仕上げてみました。
読んでいただきまして、ありがとうございます。