他人の感情に私たちは
本当の意味では分かり合えない
いつだって「他者」という、絶対的壁があって
その感情は弾かれてしまう

嬉しさ、楽しさ、幸福
悲しみ、苦しみ、不幸
どんなポジティブな感情も
どんなネガティブな感情も
私たち一人一人のものだ
何一つ共有するものはない
例え出来たと思っても、ふとした拍子に取り落としてしまう
私たちは永遠に交わらない平行線だ

だが時折、ふっと一瞬だけ交わる時がある
刹那の間だけの、流れ星の如き感情の交差
その宝石のような一瞬の煌めきこそ
真に獲得すべきものなのだ
真に慈しむべきものなのだ

だからこそ、私たちは怠ってはならない
心のアンテナをピンと真っすぐ伸ばすこと
受信感度は極めて悪い
受信できないかもしれない
十分に伝わらないかもしれない

それでも、決して諦めてはならない
他者への共感
相互理解を