ポエム
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さよならにあつまらないで
かなしい。さよならはかなしい。
かなしくさせる大きな原因は、さよならにいっぱい人があつまるからなのだ。
一人の小さなかなしみが、他の人のかなしみを吸ってしまって、どんどん大きなかなしみになってしまう。
さよならする人は、どこかに行ってしまいたい人なのだ。だから、そんな人放っておけば良いんだ。なのに、そうやって、一人になりたい人に限って、いろいろな人があつまってくる。なかには、「こんにちは」をしたこともないような、知らない人もやってきて、「さよなら」だけを言いにくる。
だから、せめて、どうか。笑わないで、なみだを流して、さよならしてくれ。
できれば、精一杯、いっぱい、泣いてほしい。その涙で、あつまってきた人たちを、自分のいるべき場所へ、もどしてあげてほしい。
そうすればきっと、かなしみも、小さくなれるから。
20/01/23 00:52更新 / 感受性エリテマトーデス



談話室



■作者メッセージ
人は多かれ少なかれ、生きていく中でさよならを経験します。
それは葬儀かもしれないし、卒業コンサートかもしれないし。
さよならという事実そのものが悲しいのに、なぜか人はその悲しみに集まります。そんなの、もっと悲しくなるだけじゃないか、と私は思うんです。

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