ポエム
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扉の外側     恐竜博物館にて
これは 石
これは 骨
噛みついたりしないよ
もう いないんだから
なぜ いなくなったのかは知らない
なぜ いなくなるのかも
わからないんだろう きっと
それでも
そのとき彼らは世界の中心にいたんだろうね

見たこと聞いたこと知ったこと
網をはってすくいあげ
すっかり熱気がさめたあとでも
こつこつ掘り起こして
思い出しては肉付けして
同じものはこないけど
同じようなものはくるから
あのひとの言ったことなども
納めておいたらいいかもしれない

順路にそって
すこしずつ中心をずらし
仕切りを越えるごとに
縮尺を伸ばしていく
進化というのがほんとうならば
年老いてもいいけれど
ひんやりと
乾いた空気に風を起こし
矢印のつきたところで
重い扉をあけて外に出ると

わあ
まだ まぶしいね
21/03/10 20:10更新 / Sayori



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