降りやまぬ夢
降りきってしまえばあたたかくなるから
ひとがくるのはそれから
こたつのうえにあたまをのせたまま
屋根のうえにもおもたくかぶさる
きしんでいるのは時
ちぢこまりたがるのを
けんめいにのばして
おやすみよ
勝手口のシャベルは
たてかけたまま
ひとの通る道がふさがれてからは
ひとでなくなって来るだろう
招いたわけでもないものを
同じ夢に吹雪かれたからと
いつまでも居座る予感の
綾をとっては眠らせて
降る雪を見つめては
ものぐるうにはまだすこし と
21/04/20 23:17更新 / Sayori