ポエム
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浜辺にて  ―訪れ
そして夜
ルージンは眠る
時は休んでいる
寝そびれて

よこたわれば
私も海だろうか

私を形づくる
無数の小さな海たち
よこたわり 目をつぶれば
それぞれの時の記憶をたどり
あたたかに
細胞の壁もとけてゆき

私の海にうかぶ
大陸の残影
そのはるか向こう
私たちの招く手に
かすかな地殻の変動とともに
こたえる いのちのきざし

波が少しずつ運ぶ
私たちにつながる
時のひろがりのなかを

それは
歩いてやってくる

21/04/03 21:33更新 / Sayori



談話室



■作者メッセージ
連作です。海もお読みいただければ。

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