ポエム
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足跡
何時だったかみた背中
哀愁まみれの姿に
同情する様に肩を叩いた
本当は蹴り飛ばしてやりたかった

何処だったかいた在処
寂れた風景に
泣き崩れて響く慟哭
本音は怒りに狂いたかった

裏返しに表を忘れた
その表を裏の面とした
嘘ばかりに真実は誰もが忘れた
忘れてほしかった

ちゃんと憶えてる背中
本音を隠して強がって
震えた姿を蹴り飛ばして
張りぼてを壊せなかった未練

今でも辿り着ける場所
賑やかさを失い
嫌でも突き付けられた
淋しい想いを拒絶出来なかった後悔

大きな違いではない
きっとその表裏も
単なる自分を誤魔化す
無様な言葉遊び

その背中はきっと私だから
置き去りにしたのも私だから
何故ならそう生きようと
演じ続けたから

忘れたかった
忘れてほしかった
でも忘れないと約束したのも
他の誰でもない私

足取りなんて追えないさ
ただ一つ私が歩いてきた
道則に姿を見せてしまった
運のない誰かたちは

忘れてもらえるなんて思うなよ
その生き様も
美徳も醜態も
私が居ることで

照明し続けてあげるから
23/09/16 19:03更新 / し人さう



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