目の前にドアがある

掲げられたネームプレートには『明日』と刻まれている

手足が震える

怖い　怖い　怖い　明日が怖い！

明日なんてロクなものじゃないから

辛くて　不愉快で　悲惨なことしか待っていないから

明日など来なければどんだけ気持ちが楽になるか

でも明日は必ずやってくる

場の空気も読まず明日はこのドアを開けてやってくる

だから　だからこそ！

こちらから明日に乗り込んでいってやるのだ！！

手足の震えは一向に止まらない

恐ろしさから涙も流れっぱなしで顔は見るも無惨なほどにグチョグチョだ

しかしだからといってこちとらいつまでも明日に脅えているほど暇じゃないんだ

見た目はメチャクチャかっこ悪いがそれでも明日に挑んでやろうじゃないか

ドアノブに手をかけドアを開ける

そしてそのまま　辛くて　不愉快で　悲惨な明日へと一歩を踏み出す

誰に言われたからではなく

自分の意思で立ち向かうのだ

■作者メッセージ
貴重な時間を割いて読んでもらいありがとうございました