ポエム
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偏見
寂ぶモノを抱え歩く地獄

知らず顔で不能と理解を拒む者

傷一つすら知ろうとはしない白魚

伸ばした手に跳ねる泥を睨み

美流な透明を態々濁らすなと尾を向ける

それで美しいつもりかと問えば

負けを惜しむ言葉だと潜る

井の中で空ばかり眺めていながら

総ての理解を修めた様に

傲岸不遜に無表情を歪ませる

深海の泥すら醜いと嘯くばかり

死んだ水に浮かぶ無傷な身体こそ

死体より憐れなモノと気付く事もなく

真似て開いた口から漏らす

どんな無知より汚い毒を溢れさせ

透明だった水を濁らせている事すらも
21/10/26 02:38更新 /



談話室



■作者メッセージ
痛みを知らない人ほど痛みに対する偏見を育てる
知ろうとしない人ほど知ったつもりで語りたがる
そしていざ傷を負いかねなくなればさっさと黙る

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