ポエム
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童の色
暮明の続き 灯の下で
童の青と 澄んだ夢の尖り
どうにも紅へ こうにも触れ 黒へ

流れ 流れる風へ髪を一束
心中の立てた 証は危うく美魅
切れる日を遠しく 烏が濡れた 黒へ

針を千本 指を切り 万を隠して
握る手の平 解いて頭を滑らし
やがて いずれ やがて
恋と焦がれ 希う
童の鼻唄 青へと溶ける

笑顔で指を握り締め 痛苦も愛しい

暗がりの果て 灯火の陰で
ユラユラと 違わず約束を待つ
どうにも遠く こうにも危うく 黒へ

流れ 流れる川へ流した雛の形
悼み弔い しかしそれは流刑の様
契り千切れる 雨が空を隠す 黒へ

口へ引く 紅の虚飾 言葉まで
売れど買えど 久しく覚えない熱
やがて いずれ やがて
愛は褪せず 藍は染めゆく
紅の乾いた煤より 愛欲深い藤色へ

待ち惚け 肌へ食い込む針の筵

虚無を感じる ふと思い考えても
停め方を知らず 止まれない
深みへ続く 覗き覗かれ 毒を食む様
落とした指に絡み付く 烏の濡れた色糸
無くして痛む 亡くして悼む

童の鼻唄は遠く離れ 汚れの身冷え
受け止めようも 疑うことすら
幼い心が愛を受け 藍を知る
もっとと望み まだかと浮かれ
想いを抱え 紅が乾いて 尚それでも
唇を交わし 指を絡め 灯は絶えて

静かな夜へ烏がカァと 羽を一片落とす
21/08/30 01:33更新 /



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