ポエム
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火の陰の悪意
他人の悲劇に涙する優しさとか

他人の喜劇を共に喜べる尊さとか

薄らいでいく 対岸に火を見付けて

正しさが普通に変わっていく度

幼い誰かが非日常に悪を求める度

濃さを増していく 火に油を注ごうと

一目見ただけじゃ分からない

格好を付けて懐に悪を隠している

薄らいでいく 信じていたいのに

時間が見せてくる現実とか

曝け出されてくる心の内側とか

濃さを増していく 私の内側にも悪が

美談にもならないような悲劇に

他人を気にする濁った涙を流しながら

正しさは薄らいで 悪は濃さを増す
21/08/27 14:07更新 /



談話室



■作者メッセージ
対岸に火を放って油を注いでおきながら無関者を装って笑いながら眺める
それが今の人間のトレンドだって誰かが言ってた
でもそれってさ、更に燃やそうと注いだ油に火が伝って自分まで炎上して御仕舞い
そこまでがデフォルトだよね、多分
正しさっていうモノが最早格好つける為だけのハリボテになってる気はするけど

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