摘み取ろうにはあまりに儚く見えた

けれど 一度触れれば独占したくもなる

その場所を私だけが知っていればいいと

毒だね 純白な姿は荒んだ心を犯してくる

失いたくないと我を忘れさせてくる

なぁ貴女 決して純粋でも無垢でもない貴女

何色を何度塗り重ねて黒を曝しても

彼岸にでも咲くのかと 紅を引いていても

摘み取らずにはいられなかっただろうね

私にとって 貴女は真っ白な百合だったよ

■作者メッセージ
百合じゃないくせに
百合と呼びたくなる

なんだかなぁ