ポエム
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パンドラの箱
歩く先に 箱が一つ
開けたその先に あるのは幸福か 絶望か
臆病な僕は 今日も箱を無視して進む

これで何度目だろうか
開けずに消えた箱の数はもう思い出せない
わかっている いずれ嫌でも開ける日が来ることを
現実で選択を迫られる日が近づいていることを

たまに思うんだ
もしあの時 あの箱を開けていたら
もしあの時 あの選択をしていたのなら
僕は独りで歩かなくてもよかったのかな
隣で微笑む見たことのない人に出会えたのかな

でも所詮 それは妄想
僕は箱を開けてなどいない
時間に流された選択肢には もう会うことはないだろう

中身の見えない箱を開けるのは怖い
結果のわからない選択を決めるのは怖い
逃げるほうが きっと楽だろう

でも後悔するのはもう嫌だ
出会えなかった人々が僕の視界をよぎるんだ
もうこれ以上 未来を壊したくない

僕の前にある一つの箱
ゆっくり深呼吸して 震えた手でふたを開ける
久しぶりの感覚だ

期待半分 不安半分
この先に何があるのかはわからない

でも間違いなく光もあるだろう


21/03/23 00:17更新 / 気ままに



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