ポエム
[TOP]
灰色の商店街
寂れた商店街に人などおらず
守り神の消えた地に蔓延る冷たい風
人ならざる者の気配すら感じる妖怪商店街

灰色の写真には、笑顔の人々
魚屋の親父の声がいまにも聞こえてきそうだ

カラフルな写真には、そよ風一つ
鮮明になりすぎた技術が皮肉なもんだ

朝に来ても夜に来ても
もう誰も口を開いちゃない

さようなら灰色の商店街
あの頃が一番、色鮮やかだった

商店街を歩けば、誰かの肩にぶつかる
そんな日はもう来ない

もう来ないよ、さようなら


21/01/11 01:30更新 / 気ままに



談話室



TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c