光を求めて　闇を拒む
フィクションはそれが当然だと言った
僕らに正義を教えてくれたのはテレビのヒーロ
僕らに悪を教えてくれたのはテレビの悪役
実にわかりやすかった
正義と悪が光と闇のように単純だと思っていた

やがて齢を重ねて人間を知って
光の熱が人を殺すのを見て　闇が傷ついた人を癒すのを見た
フィクションは嘘つきだと知った
目の前のヤクザは優しく子供を撫でて
遠くで教師が笑顔で子供を殴る

何がなんだか、わかりゃしない
役職と見た目になんて意味がないのだろう

女の子には優しい彼も男の子には冷たい
正義と悪になんて分けて考えたら頭が壊れてしまう
人間は何て意味不明な生物なのだろうか

僕は光が好きだ
でも、人の悪口を言いたい時もある

僕は闇が好きだ
でも、人のために生きたい時もある

正義と悪
その言葉が人を惑わす
僕は一体どっちなのだろうか

きっと、その答えに価値などない