心の樹
私を巡る血は山吹色を指す
君に向ける信念の色 恋煩う疑念の色
讃歌の風は吹きつけて私の体を揺らす
誰もが知らぬ血を 流れるそれを感じて
血漿に働く組織を見ない見えないと喚いて
微かに嘯く中枢から 娯楽の葉が何千枚と揺れ
苦しみを忘れさせるのだ
固まつた四肢の痛痒は はや輪郭もみずみずしく
幼き種よ思考の種よ いつか伸び伸び育てては
泣いて訴えるだけの自然の鏡
反射する体に映る まだ不自由な自分は
何色の皮を着ているのかい
高嶺に棲む花つ鳥 金色の鶏冠のあいつは語る
月日は黒白の風流れ島
病み気の暴風に 人々魅かれては
目から乾く孤独の涙
夜の地盤に置かれた自身 姿なき相手に志向を定め
樹冠や足の根の輝きに見え
震えた脳は 細胞を咲かせる
劣等の花が全く綺麗に裸を晒した
星々は遠来の 光なり
光ついに佇むただの木わたしに吸われ
斯くは 葉裏にまで伝わり
対照的に努力の蕾生る
銀河に巻かれた 成長欲は
濡羽色の空間の最中
吸われた空間の中で あちらこちらに続いては
響くただ響く探検の為に
たった一つの 球があるらしい
世界の世界の核を抱える
私も蓄えている 何千代もの私
比率は無理数対零数
日光が射す 欅の地では
地下にて歓喜の子が騒ぐ
私の主根や側根が感知する
断続性の 偶然波を
点々なる有難き事象
私や友の体に 抱きつき
草原の床を見つめながら
長年離さない 君も忘れるほどに
峠にやもりの道がある
行って戻った 木の葉が云っていた
崖沿いを伝うやもりの群れは
黒白黒白黒白黒
押し返し交互に波は乗る
暮れ泥む地から そこを見ている所
私は感じる 心身の幹で
影だけが今は生きていると
子配りの母が 袋を抱え
あちらやそちらに綿毛を散らす
地平線の彼方から 見れば
いずれ生えゆく生命の丘
苗と苗 夏と秋の初期
二人は盛りて雲の様
積乱雲と 千切雲が連ねども
下弦の体は奇しく結われている
命職人 名も知らぬ道具を用い
使って使われ磨かれるものを
造り上げた 始末は誰かへ献上
探そう 孤島の中央で
粘土の台で下はつき
雲の胴で 支えられ
母の嘘が笑顔を作る
不気味な 啓蒙時代家像
他者の大気が穴を出で
代わりの 思想の汚濁を連れて
飲み込まれて肺の恩人に
濁った気持ちで 潤しい
未明の脳に葉書は不要
長文で 哲学を連ねて
読み込め 多彩な文学を
極回転の思考針
滾った血液は右向きに
冷たい血液は左向きに
流れる血液は下向きに
流れぬ血液は上向き
万象溶けるの声を 恥じ
訪れた凡ゆる感情へ
行きと帰りとで対話試し
慰める時間 溶けゆく時間
若き種から時は発ち
目立たぬ夢追い 幹伸ばし
知識の陽葉や影葉をつけ続け
一本の何かが 生まれた
殖えて 恋愛の日光
減って尊重の月光
降り注ぐ降り注ぐ
灰色の雪を被る或る枝に
稀有な根生やして生きて来て
経験栄養分ける機会もなく
読み分ける成分の遺伝子に
貴方はの疑問符を見つけた
世に積む心の樹は私
君に向ける信念の色 恋煩う疑念の色
讃歌の風は吹きつけて私の体を揺らす
誰もが知らぬ血を 流れるそれを感じて
血漿に働く組織を見ない見えないと喚いて
微かに嘯く中枢から 娯楽の葉が何千枚と揺れ
苦しみを忘れさせるのだ
固まつた四肢の痛痒は はや輪郭もみずみずしく
幼き種よ思考の種よ いつか伸び伸び育てては
泣いて訴えるだけの自然の鏡
反射する体に映る まだ不自由な自分は
何色の皮を着ているのかい
高嶺に棲む花つ鳥 金色の鶏冠のあいつは語る
月日は黒白の風流れ島
病み気の暴風に 人々魅かれては
目から乾く孤独の涙
夜の地盤に置かれた自身 姿なき相手に志向を定め
樹冠や足の根の輝きに見え
震えた脳は 細胞を咲かせる
劣等の花が全く綺麗に裸を晒した
星々は遠来の 光なり
光ついに佇むただの木わたしに吸われ
斯くは 葉裏にまで伝わり
対照的に努力の蕾生る
銀河に巻かれた 成長欲は
濡羽色の空間の最中
吸われた空間の中で あちらこちらに続いては
響くただ響く探検の為に
たった一つの 球があるらしい
世界の世界の核を抱える
私も蓄えている 何千代もの私
比率は無理数対零数
日光が射す 欅の地では
地下にて歓喜の子が騒ぐ
私の主根や側根が感知する
断続性の 偶然波を
点々なる有難き事象
私や友の体に 抱きつき
草原の床を見つめながら
長年離さない 君も忘れるほどに
峠にやもりの道がある
行って戻った 木の葉が云っていた
崖沿いを伝うやもりの群れは
黒白黒白黒白黒
押し返し交互に波は乗る
暮れ泥む地から そこを見ている所
私は感じる 心身の幹で
影だけが今は生きていると
子配りの母が 袋を抱え
あちらやそちらに綿毛を散らす
地平線の彼方から 見れば
いずれ生えゆく生命の丘
苗と苗 夏と秋の初期
二人は盛りて雲の様
積乱雲と 千切雲が連ねども
下弦の体は奇しく結われている
命職人 名も知らぬ道具を用い
使って使われ磨かれるものを
造り上げた 始末は誰かへ献上
探そう 孤島の中央で
粘土の台で下はつき
雲の胴で 支えられ
母の嘘が笑顔を作る
不気味な 啓蒙時代家像
他者の大気が穴を出で
代わりの 思想の汚濁を連れて
飲み込まれて肺の恩人に
濁った気持ちで 潤しい
未明の脳に葉書は不要
長文で 哲学を連ねて
読み込め 多彩な文学を
極回転の思考針
滾った血液は右向きに
冷たい血液は左向きに
流れる血液は下向きに
流れぬ血液は上向き
万象溶けるの声を 恥じ
訪れた凡ゆる感情へ
行きと帰りとで対話試し
慰める時間 溶けゆく時間
若き種から時は発ち
目立たぬ夢追い 幹伸ばし
知識の陽葉や影葉をつけ続け
一本の何かが 生まれた
殖えて 恋愛の日光
減って尊重の月光
降り注ぐ降り注ぐ
灰色の雪を被る或る枝に
稀有な根生やして生きて来て
経験栄養分ける機会もなく
読み分ける成分の遺伝子に
貴方はの疑問符を見つけた
世に積む心の樹は私