ポエム
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A lover on an arched bridge.
溶けるようなあなたを想えないのならば 私は街咲くラプソディー
街灯を巻き込み 人伝に興味のむくまま メロディの涙を流し行く
ミルキーホワイトの 空へ喘ぎの声 リズム的に慟哭を鳴らし
人の顔に塗りつけて あなたへ向けたポスター 暇すら振り返らない

花は靡び枯るあなたを愛せないのならば 私は陰身の落葉樹
高層ビルの森に 激しく雨は降れば 空洞も水で満ち
変形菌を増やす 就寝魔の酵母は 期待の草原を這う
あなたを備え付けた ひとりだけの部屋 無音眠る

悪しきあなたで致せないのならば 私は旧めく音電機
かつて脈動に刻んだ 長時計の針音は 捨てたカーテンに
部屋の隅で 置かれたアトリエの椅子は 誰の座る為
積まれた小説や 並べられた教本が指す 屈み目の孤独

物憂い背のあなたを悼めないのならば 私は片道の落ち名草
宝石店の窓から見える ひび割れた大理石に 棲む藻
逆十字の教会へたなびく 成人祝いの 手織り幡
貴方を包む 延々断続の細胞に なれたら良かった
23/11/24 01:22更新 / 花の渦巻き



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