"君たちは何人殺すことになるのだろうか"
そんな問いで始まる講義

蒸し暑い教室の中　溶けた脳みそに問いかける
そうか自分は人殺しになるのか
確かに考えたことがなかった
何百人　何千人の命を救う手助けをしていても
裏では人殺しになっているのか
緩い脳みそが納得をつれてくる
ただ鼓動が大きくなった気がする

これでいいのか
低下した思考力では答えが見つからない
命って数えてられるの
わからない
たくさん救えればいいじゃない
わからない
殺さない方法もあるかもよ
わからない
人殺しになってでもやりたいことなの

わからない　わからない

道が二重に見える
標識を見失う19歳の初夏

■作者メッセージ
閲覧ありがとうございましたm(__)m