ポエム
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川に沿って歩き続けた
住宅地を横断する川の流れを追った
昼になって河川敷に辿り着いた
なだらかな緑の傾斜を歩き続けた
走る自転車が鈴の音を軽やかに響かせていった

夕方になって街に辿り着いた
川は石造りの堤防の下を流れていた
辛気臭い人里に戻ってきてしまったと思った
しかし再び歩き出せば、見知らぬ街並みに夢中になった

夜になって寝床に困った
仕方がないので、道沿いの竹林を少し進んだ先で寝ることにした
湿っぽい地面に横になると、車の往来がよく見えた
道路は竹林の中を川のように横断していた
対岸の竹林は暗く先が見えなかった

朝になって港に辿り着いた
川は海と合流し、私の旅は終わりを迎えた
私は年配の釣り人と共に寝転がった
晴れ渡る空と太陽が眩しい
ウミネコの鳴く声が懐かしかった
私はゆっくりと目を閉じた
ああウミネコよ
遠い遠い、大海原へと飛んでゆけ
島一つ見えない水の大地に
私を連れて飛んでゆけ
19/10/19 19:30更新 / 古町



談話室



■作者メッセージ
社会人を辞めた男の詩です。

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