ポエム
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淀んだ雨の日
雨の日は退屈だ。外に何も見えないから。
空気が淀んでいて、私自身も淀んでいるし、飼い猫も淀んでいる。
課題をやろうと思ってスケジュール帳を見ても、スケジュール帳が淀んでいる。
お風呂でも入ってさっぱりしようかとお風呂場に行ったら、なんと、お風呂場が淀んでいた。
スマホだけは淀んでいないので、気圧のアプリを見たら、低気圧だとわかった。
低気圧のせいにして、その場で何もせずふよふよしていようとしたら、
ふよふよしていることがとても悪いことのように感じてきた。
淀んだスケジュール帳が私を見つめているからだった。
膝の上の布団がスライムのように伸し掛る。掛け布団がサンドイッチの上で、敷布団がサンドイッチの下だったので、このままサンドイッチになってどこかの偉い人に食べられて消えてしまうのと
淀んだスケジュール帳に向き合って淀んだ課題をするのどっちがいいかなーなんて考えていた。
しかし淀んだ空気が動き出し、私を外に強制的に送り出す方が先でした。気がつけばいつもの道へと足が進み、スーパーに入って、いつもはしない料理でも作ってみようかなと思いました。
暗い天気の中でも花は春らしく一生懸命咲いていて綺麗だった。とうとうお目当のスーパーに行ったら、小さい田舎のスーパーなのに、トイレットペーパーティッシュペーパーどころかキッチンタオルすらなかったので、やっぱりこの世自体が淀んでいました。雨の日よ、いつか晴れて欲しいね。
20/03/10 23:59更新 / らん



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ただの日記です。

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