ポエム
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朽ちる詩
梟が枯れ木の森に
身を打ちながら飛んでいる

羽根を散らしてただ飛ぶ鳥を見ていよう
私の周りでは
空も海も
すべて死んだから

蟻地獄に引き摺り込まれ
地中で身体を引きちぎられ喰われてゆく
数多の虫たちを
見ていよう 

私の周りでは
春が死に
夏も死んだから


蝋燭に火を灯そう
暗い図書館で
朽ちた本に囲まれて
過去を想おう

私の周りでは
秋は死に
冬も死んだから


廃れた図書館の
古代文字のなかで眠ろう
誰のかも知らない
膨大な記憶の中で

微かなあたたかさを感じながら
眠ろう
そして、どこか暗いところへ還ろう
23/02/15 02:35更新 / らん



談話室



■作者メッセージ
さだまさし 防人の詩 オマージュのつもりです

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