私は幽霊
古ぼけた街並みの中に、都市の中に、
自分の名前を探した。
店で売られた新聞に載っているだろうと思ったら、名前はなかった。
市役所を訪ね、住民票を調べた。なかった。
本屋に行ってありとあらゆる図書を見た。
地面に散らばるチラシ、料理店のメニュー、
ありとあらゆる銅像…。
どこにもない、家に帰ろう、家の鍵、家の鍵。
古ぼけた家に帰り
棚のアルバムを探した。
家族が笑う写真がそこにあると思ったら、またもやなかった。
学校の卒業アルバムを探したら、自分の名前はなかったし、
誰からのメッセージも何もなかった。
今まで受け取った手紙を探そうとして、それも何もなかった。
私の名前はどこにもない。
私は消えてしまった。
生きていた証は何もない。
いや、消えてしまったのではなく、
元から消えていたのに自分でも気づいていなかっただけ。
友人なんて、もちろんいない。
私を知る人も、もう誰もいないのだ。
街を抜け出し、
草原の中でしゃがみ込む。
辺り一面ただの葦、葦だらけ。
私は自分を呼ぶ声を探し、耳を澄ませる。
あるはずのない声を待つ。
自分の名前を探した。
店で売られた新聞に載っているだろうと思ったら、名前はなかった。
市役所を訪ね、住民票を調べた。なかった。
本屋に行ってありとあらゆる図書を見た。
地面に散らばるチラシ、料理店のメニュー、
ありとあらゆる銅像…。
どこにもない、家に帰ろう、家の鍵、家の鍵。
古ぼけた家に帰り
棚のアルバムを探した。
家族が笑う写真がそこにあると思ったら、またもやなかった。
学校の卒業アルバムを探したら、自分の名前はなかったし、
誰からのメッセージも何もなかった。
今まで受け取った手紙を探そうとして、それも何もなかった。
私の名前はどこにもない。
私は消えてしまった。
生きていた証は何もない。
いや、消えてしまったのではなく、
元から消えていたのに自分でも気づいていなかっただけ。
友人なんて、もちろんいない。
私を知る人も、もう誰もいないのだ。
街を抜け出し、
草原の中でしゃがみ込む。
辺り一面ただの葦、葦だらけ。
私は自分を呼ぶ声を探し、耳を澄ませる。
あるはずのない声を待つ。