ポエム
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二度目の恋の現実
お盆休み明け。
久しぶりに彼からおはようラインがあり、
おはよう。今朝も奥さんとチュ―をしてから、出社してきました。
とのラインがあり、私は、ちょっとむくれていました。
その日はデイサ―ビスの日で、カラオケに参加をしていました。
たまたま松田聖子さんの曲「逢いたくて」が流れ始めた時、私にマイクが回ってきました。あなたの後ろ歩きたかった♪2人で未来築きたかった♪
歌詞が、彼への気持ちとリンクしてしまい、泣きそうになりました。
すぐに彼にラインで、報告をしました。
すると夕方になって、
ラインの中では、
俺の最愛の女性は、ミミちゃんだからね。大好きやで。とラインをしてきてくれました。
最愛の女性?きゃあ!です。
思わず顔のニヤニヤが、止まらなくなりました。
マスクをしていて、よかったです。
それから数日後、彼は会社から、帰宅をして、自宅に到着をしていたのに、
お客様の社長さんに、戻って来い!と呼び戻され、のみに連れ出されたようで、帰りに、自宅の最寄り駅から電話をしてきてくれました。
「あと1年半で、還暦になり、定年です。」珍しく、仕事の話を始めました。

最初はメカニックで入社をして、営業への異動が決まった時、その時の工場長さんが「お前は、メカニックで、フロントができるけど、わが社は、車を売ってなんぼの会社だから、お前は、営業にも、行って来い!」と言ってくれて、それから40年、数字に追われてえらい目にあってるよ!でも、俺は、お客様に、恵まれました。働こうと思えば、65歳まで働けるけど、もう、数字に追われる生活はしたくないので、早期退職をします。そして、
ミミちゃんは、気付いてないかもしれないけど、
俺なー、三ミちゃんのことが、大好きやで!と言ってくれました。
私はすかさず、「私も、大好き」と答えました。
すると「ひゃひゃひゃひゃ!と奇妙な笑い声をあげて、
「そろそろ自宅につきます。おやすみなさい」と消えていきました。
スマホに、録音機能がなくて、残念でした。
でも、いつもこんなときめくことばかりでは、ありません。
なんと言っても、彼は、既婚者です。
11月末。彼はkissの来日公演を東京ドームに、観にいく事を楽しみにしていました。
日頃のストレス解消になればよいなあ。と快くラインで、お見送りをしました。ところが出発当日、
「一人旅ですか?」とラインをしてみると
「いや、奥さんと一緒です」との返信。
私にとっては、話が違います。
日頃から彼は、
子供達がいるから、自宅で奥さんとふたりきりになれない。と
言ってるぐらいですから、
コンサートの後、気持ちが盛り上がり、
新婚の頃のような気持ちが復活してしまうのでは?と考え過ぎてしまいます。
その時、私は、デイサ―ビスで、つらいことがあり、また死にたくなっていました。
でも、彼に、ラインをしても、既読すらつきません。
奥様と二人きりだから、ラインはできないのかしら?
そう思いながら新幹線の中でも、イチャイチャして、手もつないでいるのかしら?なんて、想像も。帰宅予定の夜遅くに、
もう、自宅に到着をしましたか?とラインをしてみましたけど、既読スルー。
結局翌朝、おはよう。行ってきます。といつもの朝の挨拶です。
しかも、来週火水と連休になったから、奥さんと一緒に、
横浜に1泊2日で、遊びに行ってきますから、ラインは、なしで、お願い
します。と
えー!です。やはり、東京に、行ってた間、わざとラインをしてくれなかったのだとも思いました。結婚30年を経て、夫婦で、泊り掛けで遊びに行くなんて、良い事だと思うのですけど、もんもん。そこで、私の気持ちを正直に書いて、ラインをしてみました。
ラインでしか、つながっていないのに、
ラインは、なしでお願いと言われたら、別れを告げられたのと同じです。
すると、
三ミちゃんとラインをしていることを奥さんに、知られてしまったら、
それこそ、本当にお別れですよ。と返信がありました。
私は、既読スルーをするか、軽く流されるだろうと思っていました。

キチンと返信をしてきてくれる所は、さすがに、年の功だと思いました。
お陰で、気持ちがすっきりしたので、
心から、ゆっくり楽しんで来てください。と送ることができました。
そもそも40年も、音信不通だったのですから、2日間くらい大丈夫です。と追伸をしておきました。横浜旅行から帰宅した翌日、久しぶりに、彼からおはようラインが届いて喜んでいたら、
翌朝、今日は、家族全員が休みになったから、義理母を連れて、
家族そろって、日帰りで、温泉へ行ってきます。とのライン。
どこまでも、良い旦那様です。
以前にも、わざわざ休暇を取り、義理母を連れて、
家族全員で、ちょっと贅沢なランチを食べに、出かけていました。

良き婿殿でもあるようです。
彼が、家族を大切にしていることは、素晴らしいことで、
素敵な夫婦だとも思います。憧れます。
既婚者なのに、あくまでもラインの中だけとはいえ、私の気持ちも、
受け入れてくれたことに、感謝しています。おかげで、すごく元気になった!と支えて下さる周囲の方々からも、喜ばれています。
















22/12/25 17:19更新 / ポロンミミ



談話室



■作者メッセージ
40年ぶりに、ラインがつながった彼とのやりとりの現実を書いてみました。

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