ポエム
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マクドナルドの恋から、再会へ。
高校卒業後、地元郊外のマクドナルドで、アルバイトをしていました。
私は、初めてのバイトで、ぺきキぺキに、緊張をしていました。
そんな中、「ミミちゃん、やっぱり、今日もミミちゃんが、一番可愛いわー!」と大きな声で、言ってくれる大学生の男性がいました。また、彼は、ムードメーカーでもありました。仲間のクㇽー達が、レジに並んで、ハンバーガーを購入しようとすると
「マスタード増し増し―!」といたずらオーダーを通します。すると厨房から、笑い声が聞こえてきました。いたずらとわかっていても、忠実に、商品は、オーダー通りに、アップされてきていたようでした。私が店頭から、資材を取りに倉庫へ行くとまた、どこかからか走りこんできて、「可愛いなー、俺と付き合ってー!」と言います。冗談か本気かわからないので、知らん顔をしていましたけど、ある日、帰宅しようと私が外を歩いていた時、ものすごい勢いで、前から走りこんできて、「俺と付き合ってください!」ときちんと交際を申し込んでくれたので、反射的に、「はい」とうなづきました。そこから、彼との交際が、始まりました。
ある日、私が、カウンターで、お持ち帰りのお客様の対応をしていて、商品を入れ間違えてしまいました。すぐに、苦情の電話があり、店長さんが「誰か配達に、行って!」と声かけすると、彼が一番に名乗り出て、配達に、行って来てくれました。
そして、帰って来ると、こっそり私の所に来て、「いつでもフォローするから、安心をして、働いていたらええねんで!」と言ってくれました。若干19歳の優しさに救われて、バイトを続けることができました。バイト終わりに、彼はよく、ドライブに、連れて行ってくれました。大阪と奈良を結ぶ阪奈自動車道から、生駒山へ。壮大な夜景が楽しめる関西屈指の夜景スポットです。カーステから流れていた音楽は、いつも彼のお気に入りだったRCサクセション。私は、男性との初めてのドライブでしたから、緊張でドキドキしながらも、運転席の彼の姿をじーっと見ていました。時々、ちらっと笑いかけてくれることが、嬉しくて、キュンキュンしていました。キラキラの夜景とキラキラの彼の彼の笑顔。イケメンでは、なかったですけど、笑うと八重歯が見えて、意外と可愛い顔をしていました。春には、お花見に行こう!と車で京都まで、連れて行ってもくれました。大阪から、京都へ向かう道路は、四六時中大渋滞でしたけど、彼は、一度も、イライラしたり、不機嫌な態度を見せずに、ニコニコ私を気遣い、話しかけてくれていました。とても大切にしてもらっていました。でも、私に好きな人ができてしまいました。私が別れたいと告げた時、彼が、膝から崩れてしまったので、傷つけてしまった!とずっと気にしていました。人間不信にでもなってしまったかもと心配もしていました。彼に、謝りたい!と思っていました。それから、40年。今年の6月に、共通の知り合いを通して、まさかの彼とラインがつながりました。人間不信どころか、大手自動車メーカーに、就職をして、人事部にいた女性と結ばれ、とても幸せになっていました。昔のこともきちんと謝ることができて、すっきりしました。私が、身障者になっていると伝えてみたら、よっしゃ!「おじさんになった姿を見せに行って、笑わせてあげる」とラインをしてくれました。彼らしい優しさが嬉しかったですけど、思い出は、美しいままに。彼の中では、いつまでも、可愛いミミちゃんでいたいので、お断わりしました。彼は、少しでも、力になりたいからと仕事中にも、隙間で、ラインをしてくれるようになりました。営業職で、お客様とも、ラインをしているからと。でも中には、女性のお客様もいるから、自宅に帰ったら、奥さんが気にするからできないと。奥様とは、仲良しのようで、結婚30年を経た今でも、毎朝行ってきます!のキスを交わしてから、出勤しているとか。ちょっと、悔しいです。

22/12/19 11:31更新 / ポロンミミ



談話室



■作者メッセージ
今年の6月に、18歳の頃に、お付き合いをしていた彼とラインがつながりました。一部ですが、思いで書いて見ました。現在毎日ラインで、交流をしている内容は、また後日にでも、書きたいと思います。毎日が楽しくなりました。

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