コーラ
コーラを飲んでいるとね
わたしにはいま
赤くて黒い血が巡っているのだなあと
誇らしくなるのです
誇らしさはそりゃあ体にいいはずで
みんなコカ・コーラかペプシを飲めばいいんだ
わたしがなにか罪を犯して
わたしの首をあなたがはねたなら
その血でアクション・ペインティングをしてくれ
ねえ、目の前のポロックよ
あれ、ポロックをしらないの?
だいじょうぶわたしもたいしてしらないよ
あなたのこともほんとうはしらない
でもあなたはコーラがすきで
なによりわたしのことがすきでしょう
なんでそんなことがわかるかって?
わたしはコカコーラで酔っていて
砂糖とカフェインでトランスしているからだよ
遠くで鳥が泣いた
鳴いたのではなく泣いた
鳥が泣いたね…なんであなたも泣いているの?
ああー、ああ、あ…そうか
わたしがあなたの勇気を先取りしてしまったのか
そうか、そうなのか、ごめんなさい
わたしはわたしをやめすぎていたね
わたしはわたしの顔をバシンと叩いた
もう一度、聞かせてください
やさしさという血がたりなかったよ…
こんなわたしのことを好ましく思ってくれてありがとう
あなたのことはなんでも知っているから
明日はいちごが三つ乗った
ショートケーキを食べにいきましょう
指を切ろう、約束しよう
わたしはもう赤いだけの血が流れているから
わたしはあなたを
あなたはわたしを
いちごの色のように信じられるよ