人の心列車
『人の心列車~人の心列車~』
行き先はない。
がたんがたんと音を立て
いつも全く同じ速度で
人生という線路を走る。
『次は~嬉しい海~嬉しい海~』
眺めが良いときは明るい気分のとき。
ここの列車の良いところは
いつかこういう絶景を
見せて喜ばせてくれるところ。
『嬉しい海を抜けました~嬉しい海を抜けました~』
ずっと良い気分にさせてくれないところが
ここの列車の嫌なところ。
同じ速度で走らずに
たまにはとまってくれればいいのに。
『次は~絶望トンネル~絶望トンネル~』
終わりの見えない嫌な場所。
『現実の煙が入るため~窓をお閉めください~』
逃避という名の窓を閉める。
『しばらく苦しい暗闇が続くため~精神的に~お気をつけください~』
大丈夫。
まだ大丈夫。
煙が入ってこない以上は大丈夫。
こつんこつんと窓を叩く音がする
線路に詰まった石が
通ったときにぶつかって
飛んでいって正確に
列車の窓を叩いてくる。
『人の心列車は~決して速度は落とさずに~何があっても走ります~』
時間という名の石炭を使い
人生という線路を走る。
行き先はない。
がたんがたんと音を立て
いつも全く同じ速度で
人生という線路を走る。
『次は~嬉しい海~嬉しい海~』
眺めが良いときは明るい気分のとき。
ここの列車の良いところは
いつかこういう絶景を
見せて喜ばせてくれるところ。
『嬉しい海を抜けました~嬉しい海を抜けました~』
ずっと良い気分にさせてくれないところが
ここの列車の嫌なところ。
同じ速度で走らずに
たまにはとまってくれればいいのに。
『次は~絶望トンネル~絶望トンネル~』
終わりの見えない嫌な場所。
『現実の煙が入るため~窓をお閉めください~』
逃避という名の窓を閉める。
『しばらく苦しい暗闇が続くため~精神的に~お気をつけください~』
大丈夫。
まだ大丈夫。
煙が入ってこない以上は大丈夫。
こつんこつんと窓を叩く音がする
線路に詰まった石が
通ったときにぶつかって
飛んでいって正確に
列車の窓を叩いてくる。
『人の心列車は~決して速度は落とさずに~何があっても走ります~』
時間という名の石炭を使い
人生という線路を走る。