出会いと別れ
独りでに歩いた河原沿い 誰も僕に気がつかない
こんなにも美しい眼をしているのに
誰も振り向こうともしない
どんな罵声や暴力を振るわれようと
どんな雷雨や吹雪が来ようとも
独り孤独に過ごすのが 何よりも一番辛いのさ。
僕は家族の顔を知らない
愛情も友情も喧嘩も知らない
なのにどうして悲しみだけは
誰よりも感じてしまうのか
走り出した わけもわからず
ただがむしゃらに
涙すら出てこない僕に
おいでよと暖かい心が
手を差し伸べてくれた
それは生まれて初めての
優しさだった 愛しさだった
どれだけの月日を過ごしただろう
沢山の愛情をもらった
その上僕に名前までつけてくれた
瞳の色から琥珀とつけた
貴方は孤独を知っていますか。
痛みさえ苦しみさえ独りで背負うんです
だからこうして幸せだけは
誰よりも感じているんだ
泣き出した 愛しき人と
ある日突然
どうやら別れが来るらしい
おいでと言ったその瞳が
酷く冷め切っている
それはきっと僕と同じ
虚しさなんだ 寂しさなんだ
もう独りは嫌だと叫んでも
届くはずないこの声も
あまりに無意味と知ってから
僕は泣くことすら出来なかった
貴方は僕を抱きしめた
さよならと言ったその瞳が
琥珀色に輝いてる
その透き通った色を濁さないように
僕はまたねって返したよ
貴方の心に残るように。