ポエム
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夜明けまでの冥王星
この前君に付けられたかすり傷、
まだ治ってないんだよ。
隣でノンレム睡眠中のカノジョに、
わざとらしく言ってみる。
しかしカノジョは寝返りすら打たなかった。

そんな人だと知っているのは僕だけなのだ。
深夜零時に独り占めできることに、
ちょっとだけ御機嫌になってるのも、
もしかしたらカノジョにはお見通しかもしれない。
こうして2人同じベッドで眠りにつく。
きっと夢の中で、
君は探偵、僕が犯人になって、
仲良く追っかけっこしているだろう。

ちょっと早いお目覚めの君は、
また朝からカーテンも開けずに、
窓際で歌を口ずさんでいる。

モーニングコールありがとう。
冥王星のチューニングは完了したらしい。
それでは今日も、
侵略者から我等が地球を防衛しましょう。

日曜日と月曜日の隙間、
冥王星の軌道に乗り、
太陽系からちょっと外れた、
そんな君が布団から顔を出している。

19/12/25 03:21更新 / ヨルノアサヒ



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