ポエム
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帰郷
 久し振りの潮の匂いで、わたしは窓から外を眺めた。

 少しだけ懐かしい風景。


「変わらないね、ここも、キミの歌も」


 この町の風景も、キミが送って来る音楽も、まだまだ未完成で、相変わらず、もどかしさの残るものだった。

 だけど、何故か安心出来た。


「全く、キミらしいか」


 そう呟く。



 そのメロディは、わたしがのんびり過ごしていた、あの時代へと誘う。

 都会のしがらみや喧騒が、少しだけ、嫌に成ったのかも知れない。



 いや、違うか………。



 きっと、キミが、あんなことを言ったからだ。



 わたしは再び外を見た。

 目的地まであとわずか。

 どうせ、キミはホームで待っているだろう。


 それが、少し………ほんの少しだけ嬉しかった。


 変わることの無い街並み。
 変わることの無い君の歌。
 あの時と変わることの無い、わたしの想い。


 駅が近付く。

 わたしはキミに伝えないといけない事が有ります。

21/06/07 01:25更新 / オトノツバサ



談話室



■作者メッセージ
 再び、イメージは平塚の方です。

 働きだした時って、あの高校時代ののんびり時間が懐かしかったのを思い出しました。

 忙しい荒波に飲まれ、嫌気がさしだした所に、幼馴染みからの告白。



 すいません。
 何だか、詩とは少しかけ離れたような、文章の作りです。

 もっと詩に、近づきたいです。

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