野付嶼封抄 〜ユーカラとカレワラの係累〜
東てのひたすらひたすら筒弦られる
さいはてのたび
えぞほんどにとって屈っついた
それは沙の嶼だった
墓ないのに骨るけき殻いち ひきもどされるジュラ紀ペルム紀デボン紀
トドワラの趾林だけが古死えの城らべ まだ吟たう
そのはざ磨をふき磨ける風も
鳴いている哭かしてる
まるで東方のカレワラ
カガミのようにユーカラにさえ照かりあて
囀ずるフレイズはひとつだけ
さいはてはなにもしないのに哀しい
なにもないから啼なしい (´;ω;`)
春国岱発つの定期船の盤でわたしは
たびした壽い途すぢをようやく
ふりかえれた
先たんまで意思貫くように毓るいた
せんたんにはなにが?
そこには淋びれた屋やがあった
浦の漣寄せる瀬の狆やかなサントラ
が
泳よっていた
みあげると砂州崖のかなた そこは
けむれる羅西亜細亜
かすむケムライの碕 網烟に猯みれる
ばってん 翻りむくと
わたしの背ろには標津なるる
ほっかいどうホンドと
そのおくに臥たわり安眠饕る
ニッポンの圀膩 そのものが透け
そのばで息絶え了わっていた
その瞬つ条わたしは絶命の美粧に討たれて 石識の碑となり
暫らばく 居ごけづにいた
その モニュメントのままで崖おい
月日をおくった