ポラドローンロイドストウリ
「そうそういいものをみせてあげよう。
僕の超能力だ」
「超能力?よしおさん 超能力者なの?」
「そうとも。今からこの函で君を撮って
念写するからね。ふっふふぅー」
取だしたるは昔懐かしポラロイドカメラ
しかしコンパクト端末で撮影も何もかも
用が済む2060年代の今の若い人たちには
何が何だかわからないだろうにゃあ
「ほら笑って。ニィー、トっ」
無事撮影したあと転写が終わって感光紙
でてきた おどろいてみせてくれる付合い
いい明希「ほんとだ。あたしが写って
る。転写超能力すごいね!」
へへん
「じゃあたしはサイコキでいま閉鎖空間
からバーチャルアルバム引張ってくる。
データすぐ跳ばしてよ、よしおさん」
そういって明希が端末を人差し指でちょ
ちょいとクリックすると空窩にチャック
開いてナノ粒子ファイル再生してきた
「うえっ。やめてくれあっきー、またぁ
僕のついてけないフシギ原理テクノスキ
ルはよー」
伸びかけたてんぐっぱな ボキと折られた
弾みで拝借したヴィンテイジポラロイド
は僕の手からにげユカにころがった
ぎゃっ リカバリーしようとした姿勢も虚
しく愛蔵品は名誉の満身創痍(キズモノ)
に …… いまだ頑健なひいじいちゃんよー
着いたこの傷 みたら怒こるだろうなあ ……
人の念を読取るナノドローン生物の開発
により超能力紛がいの現象が個人的に珍
しくなくなった仮想時代のおっ離なしー